recycle1~八幡修司~

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「なんでだよ、止まれ。 止まれ、来るな来るな。 ……違う、来いだ。 くそ……そんなの無理だろうが」 形相が変わり、上ずった声を上げる石脇に向かって 車は速度を上げ続ける。 「嫌だ……死にたくない…… まさか……そんな、あの野郎…… クソッタレがー……」 叫びながら逃げ惑う石脇の体を、車はぐしゃりと潰した。 車体の下をくぐった石脇の体は後輪に再度潰され、 うつ伏せのまま天井を見上げていた。
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