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するとそこには心美の姿があった。
玲奈と眼があった瞬間、心美は何かを体の後ろへと隠す。
「どうしたの?そんな顔して」
余程切迫した表情でもしていたのか、心美は目を丸くしながらその顔を見つめていた。
「な、何でもないよ。
心美こそ、こんな所で何してるの?」
「ちょっとね……。
それより玲奈、幸司郎先輩は?
一緒にお昼食べるんじゃなかったっけ」
「あ……忘れてた。
ごめん私行くね」
玲奈はたった今駆け上がってきた階段を下りながら、
携帯電話に残った着信履歴を削除しようと画面を覗くと
最後の着信が幸司郎だったことに気が付く。
すぐに折り返し、電話をした。
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