recycle2~前田玲奈~

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「もしもし、ごめん幸司郎君、今向かってるから」 『そっかそっか。忘れてるかと思っちゃって』 玲奈は、「すぐに行くから」と言うと電話を切り、 足早に体育館を目指した。 一階へと続く階段を下りると、 体育館の入り口前に設置されているベンチに腰を掛ける幸司郎の姿が目に入る。 まだこちらには気付いていない。 玲奈は乱れた髪を整えて、大きく深呼吸をすると 精一杯の笑顔を作った。 「おまたせっ」
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