recycle2~前田玲奈~

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「もしもし、幸司郎君どうしたの」 『携帯が繋がらなかったから、心配になって。 また変な電話がかかってきたりした?』 「……ううん。大丈夫」 玲奈はやはり幸司郎には心配をかけたくないと思い、 自分の気持ちを隠して明るい声で答えた。 『本当に?』 「本当に大丈夫だから。なんかごめんね」 精一杯の明るい声で嘘をつく。 『それならいいんだけど…… 何かあったらすぐに言ってね』 「うん、ありがとう。 明日も早いからさ、もう眠るね」 『分かった。また明日ね。おやすみ』 「うん、おやすみなさい」 電話を終えると、子機を 母親のいるリビングに戻しにいく。 するとテレビを見ていた母親が、 「幸司郎君なんて?」と聞いてきたが、 恥ずかしさと後ろめたさから、 適当な返事をして、部屋へと戻った。
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