recycle2~前田玲奈~

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「はあ……」 玲奈は大きなため息をつくと、 体を投げ出すようにベッドに横になった。 低反発のマットがゆっくりと玲奈の体を押し返す。 右手に握った携帯電話は相変わらず暗い画面のままで、 電源を付けるかどうかを悩んでいた。 「幸司郎君がまた心配するかもしれないしなあ。 でも怖いな……」 迷っていた玲奈の頭にふと翔の顔がよぎる。 幼い頃から何かあるといつも助けてくれていた、頼れる兄のような存在。 頭もよく常に前向きな翔なら何とかしてくれるのではないか。 玲奈はおもむろに携帯電話の電源を入れた。 非通知の着信履歴を消すと、 翔へと電話をかける。
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