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「もしもし、翔兄?」
『もしもし、玲奈ちゃんどうした?』
「ちょっと相談したいことがあって……」
『もしかして……電話のこと?』
「翔兄知ってるの?」
『うん、幸司郎から少し話は聞いた。
ごめんね勝手に』
「ううん、大丈夫。
そのことでね、どうしたらいいかなって。
幸司郎君は何でも相談してって言ってくれたんだけど、
やっぱり心配、あまりかけたくなくて」
『そうなんだ。俺でよければ力になるよ。
それで、電話ってどのくらいかかってくるの?』
「うん……ちょっと前までは二、三日置きに
十とか二十とかだったんだけど、最近はほぼ毎日。
時間も関係なくかかってくるようになって」
『そうなんだ。どこか変なサイトとかに電話番号をかかれたりしたのかな』
「それは無いと思う。いつも同じで無言だし、私が何か言うとすぐに切るから。
多分全部同じ人だと思う」
『そうか。心当たりもないよね』
「うん。友達とも仲良くやってるし、恨まれるような事した覚えは……あっ……」
不意に一つの可能性が頭をよぎったが、すぐに考えるのをやめた。
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