recycle2~前田玲奈~

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時間の流れが遅くなり、ゆっくりと翔の腕が上がっていく。 精一杯の力でスタンガンを握りしめ、青白い光を視界の端に捉えながら、玲奈は勢いよく振り返り、その手を精一杯伸ばした。 鈍い感触が腕から脳に伝わる。 相手の顔を視認する間も無いまま、唸り声と共に人影はその場に崩れ落ちた。 大きく何度も息を吐きながら、倒れた相手の顔を確認した。 「……え……?」 そこにはひきつけを起こした幼児の様に、白目をむき小刻みに震える心美の姿があった。 「……どういうこと……」 次第に弱くなる呼吸と鼓動を感じながら、心美を抱きかかえた腕に力を入れる。 「どうして……何がどうなっているの」 「君が殺した」 背後から聞こえてきた冷たい声。 振り返り、涙を浮かべた目でその相手をにらみ上げる。
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