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昼食を終え事務所へと戻った二人は、
自らのデスクに着くとパソコンを起動させる。
「それで、松尾は今何の記事を書いてんだ」
丁度向かい合うように並べられたデスクで、
キーボードを打ちながら沖谷が声をかける。
「ああ、お前も聞いたことぐらいあるだろ。
【エデン】って名前の存在自体不確かな高級レストラン。
ネットにも何の情報も出ていない、まさに都市伝説クラスの与太話」
「そんなもんが記事になるのか？
また編集長にどやされるぞ。
ってまさかあの子が絡んでいるのか？」
「かもしれない程度だけどな。
あいつってよりは三善（みよし）が絡んでいるふしがある。
昨日ネットで面白い書き込みを見つけてな、
今日この後会うことになっているんだ」
松尾はそう言うと、ジャケットを手に立ち上がり
財布と携帯電話をズボンのポケットに押し込むと、会社を後にした。
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