recycle1~八幡修司~

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「修司、美幸に電話して すぐに帰ってくるように言いなさい」 母親の顔からは血の気が引いていた。 修司は急いで携帯電話を取り出し、 美幸の携帯へと発信する。 数回のコールの後、美幸が電話口に出た。 「もしもし、美幸か。 今すぐに家に帰ってこい」 しかし電話の向こうから美幸の声は聞こえてこない。 「美幸。返事をしろ」 『……はいはい、美幸でございます』 その声は野太く、明らかに美幸の声ではなかった。 「お前誰だよ。美幸になにをした」 『何をした?いやいや、まだ何もしてないから。 これからこれから』 男は修司をからかうように笑ってみせた。 「なんで美幸の携帯持ってるんだよ。 どこにいる、美幸は無事なんだろうな。 美幸に何かしてみろ、お前殺すぞ」 『殺してほしいね。どうせ死ぬんだし。 それよりさ、俺この辺の土地勘無くてよ、 ここどこだろうな、面倒くさいから探してみなよ』 そう言うと男は電話を切った。
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