第1章 日常から非日常へ

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札幌・某所 「寒っ!…まぁこんな時間だし、仕方ないか。早くエナジードリンク買わなきゃ。」 今の時間は夜11時30分。 今日も少年は徹夜で受験勉強するためスーパーでエナジードリンクを買う。 この少年は身長だいたい170㎝、茶髪で目に掛かる位に伸ばしたストレートの髪、そこそこ筋肉もついてるどこにでもいるような平凡な少年だった。 北海道の寒さは札幌とはいえどもかなり寒く、まして今は2月の最後の方。かなり寒いし雪が凄い。 「早く帰ってこたつであったまりたいなぁ…よし。さっさと行くか。」 少年の家から最寄りのスーパーまで徒歩10分。コンビニで買うより安いからスーパーへ行く。閉店時間ギリギリだが。 ウィ-ン 「いらっしゃいませ」 いつも通りの業務的な挨拶と扉の音をBGMに少年は早足でドリンクコーナーへ行く。 「んー、この間はレッ○ブルーだったし、今日はモン○ターにするかな。」 某エナジードリンクとお菓子を持ち、レジへ向かう。 「いらっしゃいませ。クラブカードはお持ちですか?」 「いえ、持ってないです。」 「承知しました。合計、428円になります。」 しかし、運の悪いことに少年は10円足りなかった。 「やっべ…んー…このお菓子抜いてください。」 「畏まりました。合計320円になります。」 「レシートいりません。」 本当に何処にでもある普通の会話だった。当たり前のように過ごしていた。そして、スーパーからの帰り道、ボーッとしながら帰路についていた。 「あぁ、帰ったら数学なんとかしなくちゃな。満点とはいかなかても、なんとか8割5分くらいはとらなきゃ受からないし。」 これからの計画を立てながら歩いていた。その時、雪が激しくなってきた。少年はあまりの激しさに目を閉じ、手で顔を隠すようにしていた。 「うっ、寒い寒い寒い!早く帰らなきゃ…………へ?」 手をどかすと、さっきまでの殺風景のような雪景色から変わって、のどかな草原が広がっていた。 「へ?何ここ?…俺、さっきまで吹雪の中いたよね。何処ここ?」 少年が立っている場所は、コンクリートではなく、土で補装された道路と、あたり一面草原になっている所だ。 「え、ちょ、待って、……は?」
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