第9話本居の賭け

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するとこれはオームがらみなのか」 「わかりません、しかし時期がダブっている事宗教がらみの事件から考えて無関係とは思えません」 「君は何で数十年前に起きた事件を今更危険を冒してまで調べてるんだ まさか今の事件にかかわってると言う事か」 「赤城遼子失踪事件です そしてついさっき起きたカトリック副教区長殺害事件です この二つはつながっています」 「その一部に官房長が一枚噛んでいると」 「この二つの事件だけでなくパトリックの事件から数十年因縁があるのではないかと」 「オームか、パンドラの箱だな 開けば何が出てくるかわからない」 「怖いですか」 「いや私に怖い物はもうない 君もそうのようだね」 「さあ それともう一つ」 「わかっているよ 司祭殺人事件の捜査情報だな 君あてに直接送ればいいんだね」 「はい、私が受け取れそうも無いときは御茶ノ水南署署長入谷警視に預かって貰って下さい」 「了解した」 ではこのチップを、一部暗号になってますがキャリアなら簡単に解けるレベルです」 首藤はチップを受け取った。 本居は言った 「では、こちらには証拠のテープがあるって事をお忘れなく、もっともお互いにですが 釈放してもらいますよ」 本居はドアの方に行った 首藤が声を掛けた 「本居警部補」 本居は振り向いた 何かが飛んできた それはカードだった 「チップの御礼だ 私は一度信じたらとことん信じ抜く それが道産子魂だ」 本居はカードを床に捨て万年筆の一部を外し床に捨て両方を踏み潰した 本居は言った 「おみそれしました」 「いい音だ 我々の絆の音だ」
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