第二話 孤高の刑事&ボーイミートガール

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それで朝起きたら赤城がいなくて、鍵はかかっていたがテーブルに置いてあったらしい そこでその日は赤城がオフだったので鍵を閉めて自宅へ戻ったらしい」 「その時車椅子を見つけたのか」 「その時部屋の戸締まりを全部やって帰ったので居間に車椅子があれば気がつくはずだが、そんな物は目につかなかったらしい 見つけたのは報告通りの日だ 部屋に入った理由は、社長から警察が入るかもしれないのでスキャンダルな写真を処分するよう」 「そうか、やっぱり男関係があるんだ そのマネージャーとのか」 「少し当たってるがマネージャーは女だ そのスキャンダル写真と言うのもセックス絡みではなく、女優がやらなきゃならないスポンサーの接待、評判の良くない企業のオーナーとお義理で撮ったツーショットとからしい 彼女の清潔なイメージにはマイナスだかららしい」 「評判通り男気ゼロか じゃあなんで、泊まってたのを隠したんだ 女同士なら不思議じゃないだろ」 「ところが彼女にはレズ疑惑があるらしい まあ、噂だがイメージが先行する世界だからな」 「とにかくこれで社長に任意聴取ぐらい出来そうだな」 「いや、ばれたことはマネージャーに口止めしている その事はほおっかぶりして社長に当たって欲しいんだ」 「アイドルを連れてか」 「真壁は社長と親しいらしい」 「そいか、そいつはありがたい で肝心のルーキーは?」 「もうそろそろ来ても良いはずだ 実家は成城だが新宿の臍曲署に勤務していて、近くに下宿しているらしい 埼玉方面より来るお前より、ずっと早く到着するはずだが、もうそろそろ約束の時間なのだが」 「元芸能人だから昔の田原俊彦みたいに、遅刻がビックの証明だと思ってるんじゃないだろうな」 「まさか、そんなバカな」 話は少し前後する 両国新宿線よりの小さな道を一台のミニパトがゆっくり進んでいた。 運転席と助手席には年若い婦警が乗っていた。 運転をしている婦警は二十台前半で身長百六十五ぐらい、色白でショートヘヤー、はっきりした目鼻立ちで少しエラとアゴは張ったきつめの雰囲気の娘だった 美人と呼ぶのは微妙な感じで、とにかく気が強くて男勝りでしっかりしている風貌だった その婦警はハンドルの上部にアゴを乗せてフロントウインド越しに油断なく前方を見ながら言った。 「ちくしょう、獲物が見つからない」
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