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「心配するな
赤城のマンションの管理人は俺がやる」
「いや、君には別の事を頼みたい」
「別の事」
「赤城の空白の数年間、赤城の両親をたぶらかして幼い赤城を危険な教団に連れ込むのに手を貸した神父がいたはずだ
そいつの居所を大急ぎで割り出してくれ」
「おいおい大急ぎと言われても二十数年前の話だぞ」
「普通の奴なら無理でも君ならやれるだろう」
「つまり昔の人脈を使えってことか」
「すまない
この神父はいっぱしの小悪党らしいんで、警察沙汰まで行かなくても、あっちこっちの顔役などに世話をかけたり、世話になったりしているはずだ
普通の聞き込みでは大変でもそう言うやからに絞れば、意外に早く行くかもしれない
まあ、多少の取引は必要だろうが」
「蛇の道は蛇と言うわけだな
俺に任せておけ」
「すまない頼む」
「ところで、君は一体何をするつもりだ」
「数日間の間に北海道警から来客がある」
「首籐本部長の連絡員だな」
「その情報を待ちながら司祭の自殺について調べてみるつもりだ」
「関連があると見てるのか」
「何か引っかかる
それともう一つ」
「なんだ、いそがしいな」
「空港の広告でみたんだが聖痕の断罪と言う言葉が注目をあびてるようだが」
「検索ワードでも常に上位を占めてる」
「なんなんだ」
「呪いと言う事しかわからないらしい」
「らしい?」
「宗教関係から情報を取ろうとするとけんもほろろの態度をとるらしい」
「タブ~と言う事か
その相手はどこの宗教か
キリスト教か」
「もちろんそうだがイスラム、仏教の僧侶達も同じ態度を取るらしい」
「という事は過去に大きな問題を起こしただろうに歴史にも伝説がない」
「封印されたんだろう
呪いでの多くの事件は封印されてる」
「確かに、しかしそれは何らかの形で歴史の中から紐解く事が出来る、語らう事さえ疎むと言うのは忌み歌のようだな」
「いずれは情報は漏れて来るだろうが」
「いや、ほとんど
しかし我々現実の事件を扱っている警察にとって呪いなんて話はしっくり来ないよ」
「呪いがあるかどうかはどうでもいい
しかし呪いを巡って現実の殺人が起きてるなら話は別」
「関係あると言うのか」
「寺田副教区長の手紙の中にある、副教区長とパトリックが見つけ封印した謎
そして手紙の最後に書いている、人としての叡智に従ってと言う言葉」
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