第3話ダーウィン

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しかし時が経つに連れ科学が発達すると教会の中には科学を否定しては生き残れないと言う考え方が強くなって来た 科学を認めた上で、別次元で宗教権威を守ろうと言う考え方です、そう言った背景の中でカトリック(旧教)は進化論に寛容になり、ついには頂点にいる教皇ヨハネパウロが進化論を学問として寛容する態度を見せた しかし必ずしも全てが寛容になったのではない プロテスタント、中でも福音派と呼ばれる司祭や信者達は進化論を神を冒涜する学問として弾圧している 進化論を主張する者に対して背徳者扱いです」 「ではこの神父は福音派でありながら進化論を認めていたたのがばれて仲間にリンチされ殺されたと」 「いくら何でも、その程度の事では殺しません ましてこれほど残酷に」 「では何故ですか」 「進化論者の中に、超ダーウィン主義者と言うのがおります これは意外にもプロテスタント、それも福音派に多いんです 彼らは信仰が深く最初ダーウィンに対して懐疑的で矛盾を探すため進化論そのものを勉強します しかし次第に進化論に傾倒してしまうのです そしてある妄想にとりつかれ教会にとっては極めて危険な行動をとるようになります」「ある妄想とは」 「妄想と言う言い方はふさわしくないかもしれない しかし事実や真実と言うには裏付けが弱すぎる しかし超ダーウィン主義者にとってそれは紛れもない真実と言えるのです」 「超ダーウィン主義者にとって自分の考えを立証出来る物ですね」 「もうおわかりですね ミッシングリンクです(進化の過程の空白)」 「進化論でミッシングリンクの過程を創造論者に説明するには、ある種とある種の間にある中間の種の存在を証明できなければならない 進化論により猿から 人間に進化したと言うのなら、猿と人間の中間に位置する存在がなければならない もちろん進化論の中にも突然変異を主張する者もいる、しかし突然変異が何故起こるかが理論として説明されていないから突然変異を神の起こす奇跡と理論的に区別出来ないのです だからダーウィンの進化論をすっきり証明するには中間種すなわちミッシングリンクの空白を埋める過程が必要になります」 「その通り、ミッシングリンクを埋める中間種が見つかれば、その中間種の形状や特性から、どの猿が人間に進化したのか、猿が進化した人間とは何であるかが判明する そしてその猿の種と他の
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