第3話ダーウィン

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猿達の違いがどこにあるか発見出来れば進化と言う物を司るのは一体何かが推定出来る それに基づき実際に実験である種を進化させる事が出来れば進化論は完全に勝利し、神が人間を作ったと言う創造論は崩壊する 同時にその根底に創造論を持っている全ての宗教は、その信仰の対象となる神の権威を維持出来なくなってしまう 中間種の存在は全ての宗教にとって大変都合が悪い事なのだ 超ダーウィン主義者はその事を知っています そこで彼らはこんな妄想に陥ってしまっているのです それは、キリスト教教会、特にプロテスタント福音派は、その権力を使い中間種の存在を証明する証拠を闇から闇に葬っているのだと」 「そんな、いくら何でも」 「妄想ですから しかしたしかに、プロテスタント福音派の権力は強大です かつてアル中をアメリカ大統領にしてしまったわけですから 特にアメリカの支配階級であるワスプ(ホワイトアングロサクソンプロテスタント、新教徒でアングロサクソン系白人)はほとんどが福音派よりと言われています、彼らの権力ならもみ消しは不可能ではない」 「しかし、もしそんな物が存在すれば福音派が力の及ばない所でも発見されてるはずだ」 「しかしどんな場所にも宗教は存在する 全ての宗教にとって中間種はありがたいものではない 進化論を寛容しているカトリックでさえ、原則は創造論なんですよ、人は神によって作られたと言う」 「では世界中の宗教が中間種の存在を隠蔽してると」 「ミッシングリンクは宗教権威によって進化の過程が隠蔽された事により生じている そう考えてるんです 少なくとも超ダーウィン主義者はね」 「そこで超ダーウィン主義者は教会内を嗅ぎ回ってると言う事ですか」 「司祭と言うのは大変皆罪悪感の強い者達です 例え宗教権威を守るためでも隠蔽と言う不正を行えば、必ずその気持ちを神に懺悔したり、日記に残したり、懺悔録を作ったりしてるはずです もし、その書類の著者が聖人と言われる大物であったり、大司教以上になった人間であれば、その信憑性はかなりの物です」 「先生は中間種は存在するとお考えですか」 「何とも言えません しかしクリプテッド、日本ではUMA(未確認動物)と呼ばれる動物の中には中間種を彷彿させる物も多いです、現代の生物捕獲技術で、捕獲出来ないのは圧力がかかってると考えるのもうなずける部分があります
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