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では先生はこの被害者がその秘密に近づいたため殺害されたとお考えですか」
「あくまで可能性の問題です、中間種の探索をしているうちに教会の触れてはならないスキャンダルを知ってしまった可能性も否定出来ません
ただもしそうであれば、ここまで残酷な殺し方はしませんし
殺害を隠蔽するはずです
これは見せしめであり、その対象は超ダーウィン主義者と考えるべきでしょう」
「大変納得出来ました
それで聖痕の断罪についてお話願えるでしょうか」
その質問をした途端名高は急にそわそわし始めて時計を見た
「あーもうこんな時間だ
シンポジウムがありましてね
その話はまた」
「ちょっと待って下さい」
名高は千円札をおくと逃げるように席を立った
取り付く島もなかった
去って行く名高に記者は言った
「必ず聞きに行きますから、そのおつもりで」
名高は困惑したような顔つきで答えず去って行った。
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