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「面談は上手く言ったのか」
「実はそれは何者かのお膳立てした罠で情報提供者は殺害されました」
「何者かとは
それで無駄足だったのかね」
「順を追って説明いたします
今回殺害された被害者は予測するに赤城遼子が教団に入信するのに加担した人間と思われます」
「つまり赤城遼子と、その教団との繋がりを証明出来る人物だったんだね
しかしこれは赤城遼子のスキャンダルに過ぎないだろう」
「その教団がレインハドラーの主催する教団でもですか」
「レインハドラーって公安部がマークしているあの人物か
間違いないのかね」
「確かな情報なのか」
「信用出来る筋からのたれ込みです」
「本居君、そんな情報、刑事局に上がって来てないぞ
警視庁が温めてているのかね
」
「いや、本庁にも上げてません
事情がありまして」
「本居君!」
「これから情報は出来る限り局長に直接上げます
御勘弁を」
「出来る限りねえ」
「局長がお知りになると立場上お困りになる場合もございますでしょうから」
「まあいいだろう
かつての剣道部の後輩を信じよう」
「ありがとうございます」
「話を続けてくれ」
「どうやら、我々の捜査の妨害をしている連中は、赤城遼子についてかぎまわる我々が邪魔なようです、正確な意図はわかりませんが情報提供は我々をおびき出す餌として撒かれたようです
しかしここに、彼らの予測が出来ない事態が発生しました
情報提供者が我々に対して協力的になったのです
妨害してる連中は情報提供者の抹殺をはかりましたが息の根を止めるのは我々がギリギリで妨害しました
死ぬ寸前に情報提供者は懺悔禄を残している事と、その所在の場所とコインロッカーのキーを私に託しました」
「懺悔禄?」
「情報提供者は、元司祭なんです」
「その懺悔禄には赤城遼子の入信についての事が書かれているのか」
「実は、どうやら赤城遼子の教団への入信は赤城遼子の意志は全く関係なく、赤城遼子を持て余した両親を情報提供者がたぶらかして実現したと言う証言を得ております
それについての懺悔はされてると思います」
「赤城遼子の意志に関わらず、もしそれが事実だとすれば赤城の親のやった事は教育関連や児童福祉法に反する可能性は高い
特に赤城の就学の権利を無視している
しかしさすがに時効だろう」
「そうですが、赤城の両親に事情聴取する突破口になるでしょう」
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