パトリック問題

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またそうでなければ正義など守れない しかし権力の暴走をチェック出来ない弱点もある』 いずれにしても警察では当たり前に行われる情報の足止めだが、当時警察不祥事がクローズアップされてる時であり警察官僚のガバナーが問われてる時代だったから自分がつんぼさじきにされていて、それを上級幹部である道警本部長につつかれた事を大変恥ずかしく思い怒りをあらわにした。 警視総監はすぐさま刑事部長を問い詰め叱責した。 そして事実上の謹慎処分にしてしまった 刑事部長の後ろ盾を失った捜査一課はカルト教団の内偵を中断せざるを得なかった。 一方警視庁から横やりが外れた道警の不動産ブローカー殺人事件は、新たな展開を見せる 教団の出家について家族の相談を受けていた若い女の弁護士が自殺を遂げたのだ その原因は彼女の全裸写真がばらかれたと言う物だった そして彼女が若い超ハンサムな西洋人とデートしていたと言う情報が入るに及びパトリック助祭の暗躍が噂された 道警本部は、これをかわきりに一連の教団絡み事件をまとめあげる広域特別捜査本部の設立を計画して、設立寸前まで行く 所が状況が再び一変する 警視庁の内偵していたカルト教団に、大きな嫌疑がかかったのだ 捜査一課の潜入捜査官がある事件について関わった信者の自首の説得に成功したのである その事件とはカルト教団と対立していた弁護士の一家失踪事件であった 極秘の潜入捜査官からの情報によると、一家失踪事件と思われた物は実は一家殺害事件であった事が判明する。 これにより警視庁は大混乱に陥る 警視総監は急いで刑事部長の謹慎をとく。 再び捜査一課は刑事部長の指揮の下カルト教団の捜査に力を注ぐ 混乱したのは警視庁だけではなかった これにより警察庁も大打撃を受ける この一家失踪事件はカルト教団についての関係が示唆されながらも事件性がないと神奈川県警が勝手に解釈し、警察庁はその報告を鵜呑みにしていたのである それにはある疑いがあった 弁護士失踪の原因には、あるテレビ局の大チョンボが関係していて、神奈川県警がそれに配慮して事件にしなかったのではないかと言う疑惑である 真偽は明らかではないが、事がここにいたりてはその事が追求される事は避けられない 警察組織の権威が大きく揺らぐ情勢の中で一本気な警察庁はある重大な決意を幹部達に告げる
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