第4話コンビ結成

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「それは頼もしい て言うかどういう状況なんだ」 「はい、つまり、うちのミニパトが獲物が」 「獲物?」 「すいません戌母の口癖が移ってしまって つまり本居さんの部下がノーヘルで走ってまして、それを見た戌母が御用にしたと」 「ふざけてんのか」 「すいません戌母の強烈キャラに私のキャラが」 「切符切りゃいいでしょう 何で軟禁してんだ」 「それが切符に拇印を押さないためで」 「何で」 「その若い巡査が言うには、交通事犯を追っかけていたと、それで確保した時に 自分が確保されちゃったんだと」 「ところで君テレビとか見る?」 「いやほとんど見ませんが 何か?」 「まあいい、その真壁が確保した相手は」 「その場で帰したそうです」 「へ????帰しちゃダメでしょう」 「自分の獲物じゃないから 人の確保した違反者なんて、どうでもいいんです そう言う婦警なんです」 「いや、そう言う問題じゃないでしょう?」 「はい、大丈夫です、人をやって監視カメラの映像を調べてますから」 「はははは、ちゃんとやる事はやってるんだ」 「はい副署長は他人(キャリア署長)の尻拭いが仕事ですから」 本居は副署長に連れられ三階の相談室に向かった 相談室から食堂の出前風が出てきた 本居が言った 「昼飯にはやくね」 副署長は凄い顔で言った 「あの女、またカツ丼頼みやがった」 「交通違反にカツ丼?」 相談室のドアを開けると小さな机を前に 真壁が座っていて机には蓋をしたままのカツ丼が置いてあった その前で戌母が腕を組んで仁王立ちで言った 「さあ、そいつを食ってうたっちまえよ 楽になるぞ 国のお袋の事を考えてみろ ♪母さんが夜なべをして手袋を編んでくれた」 外側から見て本居が言った 「まるで刑事気取りだな それも昭和時代の」 「刑事課希望だったんですが 彼女の性格が」 「見込み捜査(先入観で捜査する事)バリバリになりそうだもんな」 「刑事に一番向かないキャラクターなんですよね」 副署長はドアを開けた 戌母が言った 「おす、副長」 「うちは新撰組か 副署長だ」 「誰それ、」 「この方は南茶署の本居警部補殿だ」 それを聞いて真壁は直立不動になって敬礼した 「お初にお目にかかります 自分は新宿臍曲署の真壁憂巡査部長であります
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