第6話本居型捜査手法

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本居は入るなり空いてる席に座り壁側の長椅子に足を乗せた それを見た真壁は思った 「(常識があるのかないのかわからないな)何を注文しましょうか」 「もちのろんよ ビッグマック タバスコかけてな それからコーラのLサイズ ♪スカッと爽やか」 「わかりました 抑えて下さい」 真壁は列にならんだ やがて真壁の番になった 真壁の列のアルバイト風の店員はやる気のない女で客と顔を合わせなかった 真壁は遠慮がちに言った 「すいませんビッグマックとLサイズのコーラ、それからポテトとオレンジジュース、あのビッグマックはタバスコかけて欲しいんだけど」 アルバイト風は頭を上げず言った 「そう店じゃないんで困ります~ 第一調味料はテーブルの上にあるじゃん」 「そうか、すいません」 本居が言った 「ポテトにオレンジジュースだと、アイドル時代の粗食まだ実践してるのかよ」 真壁は人差し指を口に持って来た しかし真壁はアルバイト風に手を掴まれた 「マッキー?うそ~マッキーだ」 テーブル席の客達が真壁の方を向いた 通りにも人々が集まって来た 本居が言った 「二階に行くぞ」 真壁はアルバイト風の腕を外して言った 「二階に持って来て下さい」 二人は二階に上がって行った しかし人々も二階に押し寄せて来た 本居は言った 「上へ逃げるぞ」 「すいません三階に持って来て下さい」 「いいよそんなの」 三階への階段へ足をかけた時人々が雪崩降りてこようとした 二人は二階のフロアに逃げた 山彦のように言葉が広がって行った 『マッキーだ』『トランスポーターの真壁だ』 二人は壁に追い詰められた 本居が真壁の前に立ちふさがった 「こいつは真壁じゃない、他人の空似だ」 気の強そうな女子高生が本居を突き飛ばして言った 「じゃまだ、親父どけ」 よろめいていると次々人々が本居にぶつかって来て本居は尻餅をついた 本居は呆れてタバコを出して咥えた 「勝手にしろ馬鹿やろ」 押し寄せる人々に真壁も観念した。 「わかりました順々にサインします」 あきらめて真壁はサイン帳やシャツにサインを始めた 本居はタバコの煙りに目を細めながら見ていた。 『こいつが警察に入ってから、あっちこっちの部署をたらい回しにされたのは、これが原因なんだな もう何年も経ってるのに』
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