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「男の名前だから
外人の隠し男でもいるんじゃないの?」
「遼子さん本当に男嫌いです、それは間違いないです」
「聖女だからか
待てよ聖女、パトリック
セントパトリック」
「なんですかそれ」
「聖人の名前だ
聖人カレンダーに名を連ねるほどの」
「聖人カレンダー?なんですか」
「キリスト教徒達が使うカレンダーだ
洗礼名はここから選ばれる事が多い
パトリックは洗礼名としてはポピュラーの方に入る
もしかしたら赤城遼子と社長があったのは教会じゃないのか」
「ああそう言えば
遼子さんが社員食堂で食事したのを見たら十字を切るような仕草をするし、衣装合わせの時尼僧服や頭巾を慣れた手つきで着ているのを見てスタイリストが驚いてました」
その時いきなり怒鳴るような声がした
「刑事さん」
慌てて見ると社長の草苅が怒りで震えるように立っていた。
その横で真壁があせっていた。
本居は小さな声で吐き捨てた
「全く役立たずが
これからって時に」
しかしハイになってるミス飛騨はいきなり素っ頓狂な声を上げた
「すいません社長、私活動再開したいんですけど」
草苅はミス飛騨を睨みつけると本居に言った
「刑事さん、勝手に部屋にはいれば刑事さんだって住居不法侵入ですよ
まてよ、マッキーまさか知ってて
マッキー嵌めたのか」
真壁は土下座して言った
「すいません社長
カムバックも嘘です
俺は立派な刑事になります
笑って許して下さい」
草苅は怒りで仁王立ちだった
本居はふてくされてタバコに火をつけてくわえた
ミス飛騨の里はスマホミラーを出してボーズを取っていた。
真壁は頭を床に押しつけるように何度も押しつけた
しばらくして二人は覆面パトカーで道を走っていた。
真壁が運転を任されていた。
助手席では本居はふてくされて黙っていた。
真壁は謝った
「警部補殿、機嫌直して下さいよ」
「初対面の人間相手ならともかく
顔見知り相手に30分足らず足止め出来ないのか?」
「すいません、相棒失格ですよね、署についたら臍曲がり署に帰ります
は~あ」
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