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「ふう……」
梨亜と別れ、部屋に着いた秀一は、溜め息を吐きながらカバンを開き、ノートパソコンを取り出した。
「全く、善良な教師面も疲れるぜ……」
スーツのネクタイを緩め、メガネを拭く。
机の上で既に起動が始まったパソコンを操作し、鍵のついたファイルをパスワードで開く。
やがて表示された画面は、この部屋と同じ構造の部屋の映像。
それがサムネイル化され、画面上にところ狭しと並んでいた。
「バスルームやトイレまで監視できるのか……。調査のためとはいえ、あまりいい気持ちはしないな」
ポケットから取り出したタバコに火を付けながら、秀一がぼやく。
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