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「今日は休日出勤扱いで、投資の勉強だとさ」
ますます意味が分からない。
無言のまま首を傾げていたら、神永さんの大きな手がワシワシッと頭を撫でてきた。
「わっ!?」
「さぁて、俺が着るモン選んでやんよ!
いつまでもちっこい弟だと思ってたら、お前もいつの間にかこんなことになっていたなんてなぁ……」
そのしみじみとした呟きと嬉しそうな雰囲気の意味を、僕は数時間後に知ることになる。
.・°・. 。.・°・. 。.・°・. 。.・°・. 。.・°・.
「えっ……夏子さん?」
近隣で一番大きなショッピングモール。
投資の勉強会場だと言われて派遣された先はそこだった。
講師がそこで待っているから合流しろと、問答無用でバスに押し込まれてきたのだ。
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