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『んー?俺がいちゃいけねえのかよ?』
そう言って彼は、頬杖をつきながら私を見つめる。
「…っ、だって陽、本読むわけじゃないし、まして、テスト勉強なんていつもしてな…っ!!!」
突然おでこにデコピンされた。
顔が近い。
恥ずかしさのあまり目を逸らす。
『…最近元気なかっただろ?。』
彼の言葉に驚きを隠せない。
朝私が歩いているのをみかけて、心配になってバイト帰りに寄ってくれたらしい。
『お前いつも図書館行くつってるときそのバッグだからな。』
陽が私のことそんなに気にかけてくれていたなんて。
そう思うと視界が滲んだ。
すぐに頬にスッと濡れた感触がした。
こうなるともう、涙は止まらない。
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