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「葉月。一緒に帰ろうぜ。」
陽の低い声が教室に響き渡る。
『うん。今日は部活無いの?』
「ったりめーだろ。テスト前だろうがこのバカ。笑」
この他愛もないやりとり。私は切なさを感じていた。
陽と私は、所謂ご近所さんだ。
幼馴染というわけではない。
家は近いが、区の境目だったために高校生になるまで学校が一緒になったことは一度もなかった。
いつかの帰宅途中友達と分かれたあと、陽が話しかけてくれたのがきっかけ。
好きなアーティストが一緒だった私達は一気に会話が弾み今の状態にまでなった。
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