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「起立、礼ーー」
「「おはようございまーす」」
「…おはよう。出欠とるぞ」
いつもと変わらない日常。
……だったはずが、何だか今日は気分がいい。
その理由は、はっきりわかっていた。
「里見ちゃん、何か機嫌よくない?」
「え、なに、何かあったわけ?」
「もしかして、彼女できた?」
出欠確認中だというのに、一部の生徒達がざわざわし始める。
というか、そんなに俺は分かりやすいわけ?
「お前ら、静かにしろよ」
聞かないふりをして、教台に立つ。
「里見ちゃん、彼女できたの?」
クラスの中心にいる、ムードメーカーの駒田がニヤついた顔を俺に向ける。
生徒に彼女事情を、心配されるのもどうなんだ、って話。
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