01.<汐奈> 元気だから・・・

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 ーー薄毛だ。 ‘‘若干、薄くなってきた’’ 寄りの薄毛ではなく、 ‘‘ほぼ残り少ない’’ 状態の薄毛だ。 「33才ですけど、なにか?」 年齢を尋ねられる度に、少々、尖った受け答えになる。  __多少、威嚇でもしておかないと、 「あぁ……」という顔をされる。  あぁ……、のあとに続くのは、 『そう言う事ですか』とか、 『お気の毒に』などが予想される。  だが、「なにか?」と牽制してやることで、 「あぁ……」は、「いえ……」になる。 その続きは恐らく、 『全然 気になりませんよ』とか、 『まだ お若いんですねぇ』だろうから、さほど大差はないが、 とりあえず、 『こちらは いじられキャラになる気はございませんので、あしからず』という意思表示をしておくことで、大抵の相手は、それなりに大人な振る舞いをしてくれるようになる。 □□□□ □□□□ □□□□ □□□□  ーー無尽蔵に湧いてくる性欲を持て余すようになったのは、12か13の頃からだ。 ちんこのかわがむけるより先に、妹の口にぶち込んでいた。 妹は3つ年下で、調教するのは容易かった。  近所の駄菓子屋で ラムネ菓子を万引きしたことを、親にバラされたくなければ、言うことを聞け、と脅してやった。 「万引きしよう、って誘ったのは、お兄ちゃんでしょ」 と、生意気な口を聞いてきたので、一発 頭をひっぱたいて、チョークスリーパーで首を絞めてやった。 __すぐに大人しく言うことを聞くようになった。  口に入れさせろ。 と要求したのは、前日の夜中に、たまたまトイレに起きたら、リビングのテレビでエロビデオを流しながら、ソファーに座った親父のナニを、床に膝をついた お袋が しゃぶっている場面を目撃したからだった。  親父も お袋も、ドアに はめ込まれたガラス越しに、俺に覗かれていることに、全く気付いていなかった。 だから俺は、オーラルセックスというものの やり方を、じっくりと観察することが出来た。  そして、親父のナニに お袋がしていた事を、そのまんま妹に やらせた。 もしも俺が、前夜トイレに起きていなかったら、俺の、妹への要求は もっと違うもの、もっと幼稚なものになっていたかも知れない。
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