4・招かざる客たちはビュッフェを食べませんでした

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 ゴルゴはスナイパーライフルを拳銃に持ち替えて発砲してくる。私は素早く横に移動して弾丸を交わすと再び登り始める。ピンクのかずカスタムを構えゴルゴを威嚇するが、バララッとマシンガンのような音を出して数発が一気に真上に発射された!  「ぶち怖いんだけどこれ」  「かずさん、下を見ないで。また来るよ!」  「来たんだなっ!」  ギギギと今にも落下しそうなかず美カスタムの中でかず美さんと隆志が叫ぶ。同時に運転席に伏せた。直後にゴルゴの弾丸がフロントにボコボコと辺り、落下すると見えなくなった。  「かず美さん大丈夫?」  「どえりゃあピンチ!」  「しばれるんだなっ!」  「隆志くんおみゃあさんもなんとかかずさんのこと手伝わんかい」  今は裸の大将とつぶやきシローを合わせたような喋るのを直してくれたらいいんだけど。  「これでもない、あれでもない!」  かず美さんはダッシュボードから使えそうなものをガサゴソと物色し......て車の達人が修理した時についてたのか?  「"あっしはご都合主義者故、かず美のアネゴのご都合がいいように修理しやした。勿論ご都合に合わせて武器や銃器なども不測のないように詰めておきやした。ご都合が悪ければまた連絡下さいませ。ご都合に応じてお値段の交渉に応じやす!"さすが職人!」  日本は何時から民主主義からご都合主義の国になったんだ。私は未年の平和主義者で菜食主義者ですけど。
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