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チラリと皆川の顔を盗み見ると、気持ちよさそうに目を細めている。
(俺こそ不安なのに)
皆川が反応してくれていることにホッとしているのは淳自身だ。
女の子とは何もかも違う。柔らかくもなければ対して筋肉もついていない。どこに魅力を感じてくれたか皆目検討すらつかない。
どこまで皆川のテリトリーに侵入していいかわからないのだ。
「淳さん、好きです」
「・・っ」
耳元で囁かれて、思わず手が止まる。顔が熱い。
好きです、と返せばいいのかもしれない。
だが、恥ずかしくて皆川のようにサラリと返せなかった。
その代わりに「気持ち、いい?」と皆川が本当に感じてくれているのか不安で、つい聞いてしまった。
「凄くいいです」
そう言うと、皆川は自身が身につけていたシャツを脱ぎだした。そのまま淳のTシャツも脱がしにかかる。
皆川の家に来た時点で期待がなかったわけではない。それでも、実際お互い裸になると途端に緊張してきた。
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