何枚短冊ぶら下げるつもりだ?

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見せるかってんだ。 お前だけには見せられないんだ、悪いなジョー。 「スミマセン結んでしまうのに時間かかってしまって……。もうすぐ花火始まってしまいますよね」 「ああ、まったくだ。こう人が多いとせっかくの穴場でも行くまでに時間かかってしょうがないな」 花火を見る場所なら最初っから決めてある。 それなのに祭りで人があふれて移動もままならない。 このままじゃ……。 「ジョー!!手を貸せ」 「え?なんて?よく聞こえませんでしたけど……」 ガヤガヤと騒がしいせいで会話まで途切れがちだ。 ああもう焦れったい!! リアクションの薄いジョーの手をむんずと掴み、人ごみをかき分けながら目的地へと急ぐ。 「きゃ!待って先輩!!」 「強引にでも進まないと花火見れないぞ。この手は何があっても離さないから、俺を信じて着いて来い、ジョー」 どうせほとんど聞こえてないんだろうからと、ついカッコつけてしまった。 しかし気になって振り返ると、茹蛸以上に真っ赤に染まったジョーが顔から湯気を出していた。
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