何枚短冊ぶら下げるつもりだ?

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花火を見るためにここまでやって来たが、もうそろそろ飽きてきた。 ジョーは今どんな顔してるんだろう。 「フィリップ先輩……?」 「ん?どうしたんだ、ジョー」 お前も飽きて来たっていうのか? それだったら俺はいつでも心の準備OKだけど。 「短冊……。どんな願い事を書いたんですか?」 なんだまだ気にしてたのか。 もうそんなこと忘れてしまったかと思ってたのに。 「秘密だ」 「えっそんな!知りたいです!!」 「ダメだ」 「どうして?私の短冊見たじゃないですか。不公平ですよ!」 そんなに可愛く拗ねたって、ダメなものはダメだ。 こればっかりは教える訳にはいかない。 「フィリップ先輩って意外とケチだったんですね」 ん?もしかして俺を挑発してるつもりか? 俺がそんな見え透いた幼稚な作戦に引っかかるとでも思ってるのか! 「ケチで結構。俺は無駄が嫌いだからな。でもどうせだったらケチよりもエコだと言ってもらいたいけどな」 「もう!!いいですっ!!先輩の…………エコ」
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