プロローグ

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過去の世界へ、行く事なんて、考えもしなかった・・・。 小説や漫画の中のお話だって思ってた。 思いもよらない出来事が振りかかってくる。 あんなに身を焦がすほどの恋をするなんて、思いもよらなかった。 揺れ動く心に戸惑う私を他所に、時代は慌しく進んでいった。 時代の荒波にもまれながらも、私達は確かにそこにいた。 あの人が、優しく強く・・・抱きしめてくれるから。 何も恐れる事はない。 「運命」って言葉の意味が少しわかった気がした。 私の為に、命を投げ出した人も・・・。 私の為に、側にいてくれた人も・・・。 私の為に、笑顔をくれた人も。 ただ・・・真っ直ぐに愛してくれただけ。 大きな時代のうねりにのみ込まれながら。
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