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未だ平次の前で手を差し出している少女が、ここで条件を切り出した。
「あ、そうだ。
私と遊んでくれたら、利子無しにしてあげる。
その代わり、貸したお金はちゃんと返してよね?」
平次の脳裏で、またひとつ葛藤が生まれた。
今度の葛藤は、脳の海葉に直接電撃が走ったような衝撃だった。
「りっ、利子無しだとぉっ・・・!!?」
驚愕する平次の顔に、少女は痛いくらい優しく笑いかけた。
金に眼の眩む体質である平次には、かなり大きな衝撃である。
「その話、乗ったぜ!」
平次が少女の小さな手を握ると、二人はドリンクバーを後にして、娯楽の場へと子供のように無邪気に駆け出していった・・・
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