Blue Dragon

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 自動車の車内に取り付けられたアマチュア無線機に、女の声が聴こえてきた。  「スタンバイ」  ウグイスの様に黄色いが、どこかハスキーな掠れた声が印象的だった。  その声に応えるように、スープラのリトラクタブルライトが滑らかに展開する。  「こちら火神。  前照灯のチェックをする。まだその場で待機だ」  30代は優男だったであろう、尖った顎に長髪で髭面の面持ちをした男が無線に応答し、彼は車から降りた。          
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