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俺はとにかくユキをここから出さないとと思って懸命に腕を伸ばしてソファーの下にいるユキに触れる。
指先が触れたことにほっと安堵して、ゆっくりゆっくり引き寄せてようやくユキをソファーから出すことが出来た。
「全くこんなとこで寝るなよな、ユキ。……ユキ?」
やっぱり、ユキの返事はなかった。
そこで俺はようやく焦り始めて、まじまじとユキを見ると、寝ているだけだと思っていたユキの顔色は何だか青白いような気がして、心臓がドキリと嫌な音を立てる。
「おい、おいユキ。ユキっ! 何だよ急に、どうしたんだよっ、返事しろよ!」
何度呼びかけても、手の平の上で横たわっているユキは言葉を発することはなく、代わりに僅かに胸が上下に脈打ち、か細い呼吸が聞こえるのみ。
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