第1章

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「出来たけど、どうすっかな、これ。とりあえず棚の上にでも置いとくか」  俺は出来た人形を持って立ち上がり、三段だけの小さな棚の上にその人形を置いた。 「男の部屋に人形、ってのもあれだけど、まあ、誰かを呼ぶこともないし、平気か」  自分で言ってて悲しくなってくるが、男の一人暮らしな上に彼女もいない、友人はいるが家には呼ばないというのは変えられない事実。 「もうこんな時間か。早く寝ないとな」  明日は朝からバイトのシフトが入っている日。誰がこれを送ってきたのかは、また落ち着いてから考えるとしよう。そう思った俺は早々にベッドに身体を沈める。  けたたましい目覚まし時計の音にはっと目が覚める。時間を確認してから身体を起こし、洗面所の水で顔を洗う。  ふう、と水を飲みながら一息ついたとき、ちらっと目に入った室内の光景に何か違和感を感じる。
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