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「…お前達だけに背負わせないぞ!俺達、大人だってやるときゃやるんだ!お前達の想いは俺達がしっかり覚えておくから、どんと構えて進んでいけ!」 さっきまでの、苦しそう顔ではなく、明るく前向きな笑顔でギルドマスターが胸を叩いた。 2人は少し落ち着いたようで、深呼吸しながら頷いた。 ギルドマスターの言葉は人を元気にする。 僕にはそんな言葉をかけることは出来ないから、ギルドマスターがいて良かったと心から思った。 タイミングをはかったかのように、結界を解いた途端、転移魔方陣から拘束された受付嬢と、捕縛したであろう黒いローブを羽織った人物が現れた。 「…ツカマエマシタ。」 片言で話しながらその人物は受付嬢を差し出した。
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