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罪の重さはどちらも変わらないくらい重いが、騙されていたことを考慮して、気持ち軽くなる程度である。 彼女には悪いが、悪いことをしたらそれ相当の罰を受けねばならない。 「バツヲキメルノハコクオウダ。カンガエテモイミハナイ。ワルイコトハカワリナイ。」 ラインが変な気起こして、罪が重くならなきゃいいのだけれど、なんて僕が考えていると、ツキヤが僕の袖をチョンチョンとひく。 『どうしました?』 「悪いことなんだろ?騙されたから悪いことやっていいことにはならないし、それに今日の依頼どうするんだ?」ボソッ …ごもっともである。 異常な依頼なんだった。 『すみません、ギルドマスター。彼女の事は、国王にお任せします。いくら話すことが出来なくても謝ることは出来るのにしないってことは、結局騙した奴が悪くて私は被害者だって気持ちが強いってことだと思いますので。それにこの依頼ちょっと異常なので、早く受けたいのですが。』 あれだけ睨んでいたのに、騎士団の脱退が嘘だとわかった途端、もう僕の方を見もせず、ただ泣いてギルドマスターを見ながらアワアワしているだけだったからね。
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