プロローグ

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「私、大ちゃんと、もう一度だけ・・・」  何度でも蘇る。  ひかりの震える様に囁く声。  それは、俺の耳の奥を、ずっと震わせ続ける。  それは、まるで今の俺を包み込んでいる空気の様に、熱く、湿った、吐息だった。 「空を、泳ぎたいの。」  その言葉の本当の意味に、俺はようやく気付いたから。  だから、まだ、終わらせるわけにはいかない。  試合も。  ひかりの願いも。  まだ、終わらせたくない。
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