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口では何を言いつつも、夜に躾られた宵の躰は夜の思い通りに反応してしまう。夜によって拓かれ、慣らされた躰は更に熱を帯びてゆく。
桜色に染まる肌・震えるように濡れた吐息、跳ねる躰・快楽に喘ぐ声、紅潮する頬と潤んだ瞳は扇情的で………。
そんな宵の姿に、夜の熱と欲も高まっていき、宵の躰を挿し貫いた。
「ひんっ!んんぁ………夜っぅ!もぉ、やああぁぁんっっ!!」
弓なりにしなる背中と『びくんっ』と跳ねる脚。ぴくぴくと震える躰は、既に限界を越えていた。
拷問にも等しい、その激しい攻めは宵が意識を手放すまで続けられた。精根尽き果てたように、ぐったりと寝台に横たわる宵の黒髪を、夜の指が優しく撫でた。
ふと、夜は寝台に横たわる宵の背中に目を止めた。白い背中を埋め尽くすほど、びっしりと無数の無惨な傷痕が残されていた。
古いものから新しいものまで、夜の手によって刻み付けられた、幾つもの鞭打ちの痕。宵の背にあった翅をもぐ為の、そして『呪縛』する鎖………。
未だ、意識のないまま横たわる宵を見つめながら、夜は唇に艶のある弧を浮かべ妖しく微笑む。
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