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それからたこ焼きに焼きそば、綿あめ、りんご飴を制覇した私達。
次は……かき氷を所望します!
「つぎはあっちー」
「うむ」
目当てのかき氷屋さんを見つけ、そちらに向かっている時だった。
ある集団が目に入った。
「おい、ばーさん。痛ぇじゃねーか」
「おいおい、折れてんじゃねぇ?」
「あーマジマジ。だんだん痛くなってきた。これ、折れてるかもしんねぇ」
いかにもなセリフを吐いている男の人達三人。
金髪で着崩したファッションに、ジャラジャラとアクセサリーを大量につけている。
そんな関わったら面倒くさそうな男達に絡まれている可哀想なおばあさんは、オロオロと周囲を見渡していた。
「イテテテテテ!」
「こいつを病院連れて行くから治療費一万よこせよ」
「い、一万円?」
おばあさんはカバンから財布を取りだそうとしている。
私はアノ人の胸を押し、スタッと地面に着地した。
ダダダッと駆けだし、もちろん目指すはおばあさんと男達の元。
「すとーっぷ!!」
「あ?」
「なんだ? このガキ」
おばあさんと自分達の間に割り込んできた私を見て男達は睨んでくるけど、正直全く怖くない。
幽霊や、怒った時の夏生さんや巳鶴さんに比べれば全然。
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