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ここは戦場だってことは見れば分かる。戦場にはほぼと言っていいほど老若関係ない。
そんな戦場でも目を引くのが性別の差。
つまり、女が戦場にいること。
女であることよりも子供であることで相手を驚かしうるのは、完全な庇護対象であるほどの……
私はそこでようやく自分の体の異変に気づき、そろそろと自分の首から下を見た。
「……ぎゃああああああっ!」
辺りに私の甲高い悲鳴が響き渡った。
ペタペタと自分の身体を触って、いろいろと確かめる。
……あっ、ついてない。良かった。
今さら幼児化してついでに男の子になりましたとか言われても困る。
その時、目の前にいた男の人が後ろにグラリと倒れ込んだ。
そっと目を向けると、心臓の部分に丁度刀で刺したくらいの穴が開いている。
「堪忍なぁ」
背後から柔らかい声が聞こえてきて、フワリと温かい腕に包まれた。
かと思うと、私を軽々と抱き上げ、その場を背にした。
何だか声の主は誤解しているようだけど、今の私にその誤解を解く余裕は一切ない。
どうやら目の前で人一人が死んだことに対する悲鳴だと思ったらしい。
いやいやいや。あの悲鳴は思いっきり自分のことだったんです。
グルングルンにほとんどない脳ミソフル回転させて考え込まなきゃいけないくらいの事態が発覚したんです。
後から思えば、人一人死んだのに自分の事にしか思考がいかないくらい混乱していた。
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