744人が本棚に入れています
本棚に追加
/1461ページ
ピンポーン。
一階で玄関のベルが鳴ったのが聞こえた。
親父の帰還か。
部屋を出る。
「おかえりなさいー!あなたっ!」
どぉん!!
砂煙すら起こるほどの勢いで玄関を開けた母。
そこにはすでに誰もいなかった。
ただ、門扉の所に吹っ飛ばされたスーツ姿の二人組が大の字に倒れているだけ。
ん?二人?
・・・やべえっ!母ちゃん、赤の他人巻き込んだっ!!
慌てて母さんを押しのけようとし、母の肉の厚さに勝てずドアと母に挟まりバタバタする。
「ぶへっ!母ちゃんっ!巻き込んだっ!誰か巻き込んで俺も今巻き込ぶべぇっ!」
さらに押しつぶされる俺。
いやーんとぶりっこする母。狭いんだって!肘が俺の肋骨砕きそうだって!!
門扉でスーツ姿の二人組が起き上がるのが見える。
向こうにはラオウとドアに挟まれた俺が見えることだろう。
スーツ姿の一人と俺が同時に口を開く。
「「・・・大丈夫ですか?」」
うん、俺の肋骨はもう変形機能付きになってしまいましたよ。
最初のコメントを投稿しよう!