サバイバル・ダンス

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数時間後。 ふう。こんなものか。 これ以上の勝利を重ねることは私にとって虐殺と同じ。 そんなものでは私は望む死を得ることができない。 ふと思い立ち、キルレートを確認すると百パーセントであった。当然だろう。一度も殺されていないのだから。 キルレート百%。 命中率百%。 チーム勝利率百%。 並ぶ百%の文字に独り溜め息を吐く。 この戦場もそろそろ終わりかもしれないな。 もっと。もっと私にふさわしい戦場を。 ピンポーン! ん?誰かきたようだ。 「お忙しい所すみません。少しお話よろしいでしょうか?」 声が聞こえ、用心深くドアスコープを確認するとそこには黒服が二人。 「・・・はい。」 ドアから離れ、壁に張り付きつつ返答する。 「あー、すいません。鍵開けてもらってもいいですかー?」 「・・・ノー。」 念のため腰に差していたサバイバルナイフの柄を無意識に触る。 「あー、えっとですねー。タカナシタカシゲさんのお宅ですよねー?」 「小鳥遊重高だ。 あんたらは?」 返事がない。 変わりに。 ドンドンドンドン! 強く叩かれるドア。 そちらに気を取られた瞬間。 バリィィン!! 振り向きざまに腰に差したサバイバルナイフを投げる。 ほぼ同時に飛び込んでくる黒服。 やはり表は囮、裏から突入かっ!! キィィン!! 飛び込んだ鼻先に投擲されたナイフを黒光りする拳銃ではじく黒服。 こいつできるっ!!少なくとも私と同等の訓練を積んでいるっ! 走り出す私。走り出す黒服。 互いが狭い部屋の中央で交錯した。
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