妊活

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「そろそろ赤ちゃん欲しい」 そう告げてから、彼が喜んで答えてくれた日から、私達の夜の営みに避妊が必要なくなった。 何の隔たりもない、二人の身体が1つになる行為は、心も体も1つになってる実感がして、今までの時間がもったいないとさえ思わせてくれるほど満たされた。 しかし、避妊しなければ、すぐに妊娠するものだと思っていた考えが間違いだったと気づく。 生理がくるたびに、 「あぁ、また来ちゃった。今回もだめだった」 って、ガッカリして、 今までは、愛を確かめ合う行為だったものが、 赤ちゃんを妊娠する為の目的行為に変わっていく。 朝は体温を、計って、基礎体温表をつける。 ここだと言う日を彼に伝えておけば、その夜は、何も聞かずに同意の上で始まる行為。 同じ目標に向かって挑む日々が、赤ちゃんを作ると言う目標が、すぐに結果が出なくて、 まるで体育祭の本番に向けて練習に挑んでいるような気分になってくる。 「1年経っても出来なかったら、不妊治療してみよう、俺も一緒に行ってみてもらうから」 芸能人が不妊治療してるってTVを見ていたら、彼がそう言ってくれた。 「わかった、半年経ってダメなら行くね」 そう約束した。
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