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はぁはぁと肩で息をして、キッと鋭い視線で奈々と如月麗慈を睨みつけた。
「いいっ、二人とも!さっきから迷惑ですよ!奈々!あたしのために怒ってくれたのは嬉しいけど、あなたの方こそその態度、相手に悪いよ!そして、如月麗慈は如月麗慈で、あんたは確かに女ったらしで性格最悪な馬鹿ヤンキーだけど、今のはわざとじゃないってあたしも思うから友達が突っかかって悪かったです!」
そう勢いに任せて叫び、ぺこりと如月麗慈に頭を下げた。
下げて、ふと自分の仕出かしたことに気づき、ハッとした。
顔を上げると、今度はクラス中のみんながあたしを注目している。
ある者は驚き、ある者はポカンとして、ある者は怖がっていたり、笑っていたりしている。
その中であたしに怒鳴られた二人は、どちらも同じように目を丸くしポカンとこちらを見つめていた。
途端にあたしは真っ赤に、そして青ざめて、ダラダラと冷や汗を流した。
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