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「ーー授業始めるぞ~~、と。ん??どうしたんだ?今日はやけに静かだなぁ」
そのとき、教室に五時限目の現国の先生が入ってきた。
クラスメイトは先生の声に慌てて席に着き、教科書を取り出す。
「ん?おい、如月。なにをしている。座りなさい」
突っ立ったままの彼に、先生が注意した。
奈々と幸子ちゃんはちゃっかりと自分の席についていた。
注意された彼は、なぜか私を睨みつけ、そのまま自分の席にドカッと乱暴に座る。
現国の先生は眉を寄せたが、特にそれには注意する事はなかった。
五時間目の授業が始まっても、あたしは居心地が悪かった。
斜め後ろから如月麗慈の視線を感じて。
それは六時間目になっても変わらなかった。
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