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西地区遊園地前
電車内のアナウンスが伝える。
「終点西地区遊園地前~。 西地区遊園地前~」
車内アナウンスによって、突然現実に引き戻されてしまった僕。
ボーっとする頭の中。
『しゅうてんにしちくゆうえんちまえ?』
その言葉が僕の頭の中でリフレインする。
西地区遊園地前――……って「思いっきり寝過ごしてんじゃんっ!!」。
誰にも突っ込む訳でも無かったけど、思わず声にして口から出てしまった。
その言葉に、車内の注目が一気に僕に集まる。
コレハ恥ズカシカッタ。
思わず俯く僕。
耳の先まで熱くなるのを感じていた。
僕は平静を装う為に、バックから参考書を取り出して適当に流し見してみる。
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