3.なりゆきの初デート

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(まつ毛、なっが!肌きっれ!) 今日子も涼香もかなりカワイイ方で、そんな2人をいつも見ているつばさでも、片倉の美貌には驚いてしまう。 (これはモテるわ…) しばし手をつないでいる事も忘れて、彼をじっと見た。 「何?何かついてる?」 つないでいない方の手で、片倉は自分の前髪を触る。 「ううん、何も…」 (ヤバ、ガン見過ぎちゃった…) 車内に目をやると、自分たちが注目されている事に気付く。 (とりあえず、降りてから話そう…) 仕方がないので、電車の外の景色に顔を向ける。 (何だか息苦しいなあ…) 電車が目的地へつく数分間、つばさはこの時間が早く過ぎてくれる事をただ願った。 片倉は、スマートだった。 テイクアウトができるオープンカフェのテラス席をサクっとキープし、つばさを座らせ、当たり前のように2人分のアイスコーヒーを買って持って来る。 「お金払うよ!」 「いいよ、初デートだし。好みが分かんないから適当に持ってきた」 つばさの前にミルクとガムシロを2つずつ置く動作まで、慣れていた。 (すごい、これぞモテ男の所作…!) (おまけにこのカフェ、お洒落チョイス…すごいなあ…) さっきからつばさは彼に感心してばかりだった。 お洒落な店に、片倉は全然負けていない。 それどころかこれから売り出すアイドルと言われても、頷けるキラキラな彼。
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