2.謎の急展開

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「梅田さん、今まで誰とも付き合った事が無いんだったらさ、オレと付き合ってみない?」 「ええ?」 狐につままれる、と言うよりも、白昼に堂々と詐欺にあった様な気がして、つばさは思い切り怪訝な顔で片倉を睨んだ。 「何それ?何のつもり?」 キラキラ男の考えている事が全く分からない。 「梅田さんって、オレの事全然興味無いって言ってたよね」 「うん、その通り」 大体の女子が彼を想うように誤解されたくなくて、つばさは大きく頷いた。 それを見た片倉は少し笑う。 「でも、彼氏欲しいんでしょ」 「うん…、でもそれは」 「だったらオレと付き合えばいいじゃん。オレ、今彼女いないし」 (はあ……?ふざけてんの?) 彼が何かのバツゲームでもしているんじゃないかと、思わずつばさは周りを見回した。 「あのさ、私、悪いけど片倉くんの事、名前と顔も一致してなかったぐらいだし…全然知らない人にそう言われても」 「合コンで出会う人は全然知らない人じゃないの?」 「…それはそうだけど」 さっきの話を引き合いに出されて、つばさはとっさに反論できなくなる。 「オレも梅田さんの事、よく知らないしさ。お互い知らない同士、付き合うって形から入ってみるのってどう?お見合いみたいで面白いじゃん」 「ええ…」 (この男、恋愛に慣れ過ぎて、普通の相手に飽きちゃってるのかな…) ますます彼に対しての不信感が増す。 「オレ、優しいよ。さっき誰でもいいみたいな事も言ってたじゃん。とりあえず初カレとしてオレを選んでみるって、ちょっと考えてみてよ」 戸惑うつばさとは真逆に、片倉は楽しそうだった。
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